瞳の先にあるもの 第30話
兵たちの環境への体慣らしと移動手段確保のため、数週間程留まることになった一行。国境の町セングールは海が近く、数百年前から使われている魔力を原動力とする道具のお陰で水には困らない。 ちなみに、それは魔道具と呼ばれる。地 …
兵たちの環境への体慣らしと移動手段確保のため、数週間程留まることになった一行。国境の町セングールは海が近く、数百年前から使われている魔力を原動力とする道具のお陰で水には困らない。 ちなみに、それは魔道具と呼ばれる。地 …
どんちゃん騒ぎが夕方まで続き寝床の確保をしている最中、コラレダ傭兵たちが全員アンブロー側につくとヘイノに伝わる。話を持ってきたのは現在全体統括をしているギルバートである。 「ありがたい話だが。反対はなかったのかね」 …
闇に紛れて動く暗殺者ですら制限される視界の中、日戦同様の動きで一行を翻弄するニコデムズ。 「人様を足蹴にするたぁ教育なってねえな。思い知らせてやる」 「うわ。ダッサいセリフ」 こめかみに青筋を立てながら、ニコデム …
情報屋からもたらされた情報を、ヘイノは全体に共有すると、各人の判断で時間を過ごすことになった。日のあるうちなら、結界内にゾンビがやって来ることはないという。 なお、当の将軍は、サイヤの元で腕を治療している。 「あ~ …
話し終えたヘイノは、一度部屋にこもり不備がないかを確認するために食堂を退出した。というより、もっと具体的なものを提示したい、とのことだった。 指示を受けた一同は、まず長期戦に備えるべく、既に行われていた物資をさらに集 …
人型をした何かが現れ人々が襲われるという、前代未聞の事件が発生したノアゼニア。王都を敵の手から取り返した矢先でのことだった。 人の形はしているが、肌は青く浮き出る血管は紫色。遺体独特の腐敗臭がし、腕や足が千切れていて …
アマンダたちが弓兵軍と合流するために離脱した後、 「おやー、君は行かないのかい」 「魔法使えるやつがいたほーが便利だろ」 「あー、助かるよー」 と、まるで知っているかのような口ぶりで話すギルバート。情報屋は思わ …
国王の護衛と負傷者介護のため、近衛兵は引き続き離宮の森に待機することになった。ヘイノはアマンダたちと合流し森沿いへと馬を進め、街道へと急ぐ。 「あの姉ちゃん、てっきり来ると思ったんだがよ」 「彼女を初め、魔法師たち …
悲しみ渦巻く洞窟から外に出た一行は、でも空気を目一杯吸うことなく馬へとまたがり、火の魔女は自力で、水と子供は鳥につかまれ大空に舞っていた。 「疲れたら言うのだぞ」 「あいよ。たぶん平気、力わけてもらったし」 「今 …
面会が終わったアマンダたちは、二手に別れることになった。アマンダと情報屋、リューデリアはテントで情報整理を、アードルフは弟分たちの手伝いをすることになったのである。 「セイリっつっても、集合場所の確認だけどな」 お …