瞳の先にあるもの 第26話
話し終えたヘイノは、一度部屋にこもり不備がないかを確認するために食堂を退出した。というより、もっと具体的なものを提示したい、とのことだった。 指示を受けた一同は、まず長期戦に備えるべく、既に行われていた物資をさらに集...
話し終えたヘイノは、一度部屋にこもり不備がないかを確認するために食堂を退出した。というより、もっと具体的なものを提示したい、とのことだった。 指示を受けた一同は、まず長期戦に備えるべく、既に行われていた物資をさらに集...
人型をした何かが現れ人々が襲われるという、前代未聞の事件が発生したノアゼニア。王都を敵の手から取り返した矢先でのことだった。 人の形はしているが、肌は青く浮き出る血管は紫色。遺体独特の腐敗臭がし、腕や足が千切れていて...
アマンダたちが弓兵軍と合流するために離脱した後、 「おやー、君は行かないのかい」 「魔法使えるやつがいたほーが便利だろ」 「あー、助かるよー」 と、まるで知っているかのような口ぶりで話すギルバート。情報屋は思わ...
国王の護衛と負傷者介護のため、近衛兵は引き続き離宮の森に待機することになった。ヘイノはアマンダたちと合流し森沿いへと馬を進め、街道へと急ぐ。 「あの姉ちゃん、てっきり来ると思ったんだがよ」 「彼女を初め、魔法師たち...
悲しみ渦巻く洞窟から外に出た一行は、でも空気を目一杯吸うことなく馬へとまたがり、火の魔女は自力で、水と子供は鳥につかまれ大空に舞っていた。 「疲れたら言うのだぞ」 「あいよ。たぶん平気、力わけてもらったし」 「今...
面会が終わったアマンダたちは、二手に別れることになった。アマンダと情報屋、リューデリアはテントで情報整理を、アードルフは弟分たちの手伝いをすることになったのである。 「セイリっつっても、集合場所の確認だけどな」 お...
とある人物、いや、人とは呼べぬ存在は少し先を見据えている。何故か最近おぼろげになるのだが、ある人物が離れているとくっきり見えるようだ。 変わってここは王家の別宮殿と名高く、王族が休息する際に利用されると一般的に言われ...