東京異界録 第2章 第22録
嫌な雰囲気が漂う中、私は体を動かそうと必死に力を入れる。だが、まるで何かに抑えつけられているような感じがして、動くに動けない。 「書き終わったのなら、こちらに紙を持ってきてもらえるかな」 あのクソジジイ、知ってて言 …
嫌な雰囲気が漂う中、私は体を動かそうと必死に力を入れる。だが、まるで何かに抑えつけられているような感じがして、動くに動けない。 「書き終わったのなら、こちらに紙を持ってきてもらえるかな」 あのクソジジイ、知ってて言 …
「な、何っ」 視角が光に包まれた瞬間、私の体は軽くなり、前から来た大きな光弾が放った主へと返っていく。 自らのジュツでダメージを負ったクサナギは、壁に激突し咳き込んでしまっている。 「い、今のは完全な反流(はんる …
白昼堂々と、学校で襲撃してきたクサナギ。私は運悪く妖怪兄弟と離れてしまい、一対一を強いられてしまう。 「どうしました。かかってこないのですか」 勝てる気がしないんで。無駄に戦いたくないのもあるけど。 とは思いつ …
家に帰った私は、鳴(なる)兄に事情を話してしかめっ面にさせてしまった後、何とかわかってもらいベッドにもぐる。 翌朝、通常の朝がやってくると、普通に学校へと登校。最近、毎日が長く感じる気もしつつ、忘れかけてたバスケのこ …
エイトを宿屋で休ませたヤンガスたちは、ミーティア姫をとり戻すべくゲルダの元に旅立つ。 一度とおった道を足早にかけぬけると、ヤンガスはビーナスの涙を手に手下につめよる。 大男は驚き、 「お前、本当にビーナスの涙を見 …
「事情、ね。どうしてそう思う」 と、カーラ君。神無月が本当に戦いを望んでいるのか疑問だということを伝えての回答だった。 「カンとしか言いようがないんだけど」 少し、間をおいて、私なりに話してみることに。 ひとつ …
「一体何が起こったのじゃ」 剣士像の洞窟から少し離れたところから駆けよってくるトロデ王。たちつくしている家臣たちと炎の壁を見、そして、肝心の人物がいないところから何者かをひきつけているのだろうかと察知。 だが、念の …
話し手がカーラ君に代わると、自身の立場である要(かなめ)について説明し始める。 「以前も言ったと思うけど、要は妖怪界と人間界を隔てる結界を守る位置にいる、のだけど」 歯切れが悪い理由は、とある妖怪が原因で起こったこ …
罠にはまったヤンガスをおって下の階におりたエイト。無事に弟分と合流して地図も手に入れることができ、すぐにゼシカとククールとも会うことができた。 剣をしまいながら、ククールは舌打ちをし、 「まったくふざけた扉だぜ。下 …
「あの子が、十二月(じゅうにげつ)なのっ」 隣にいる同い年の如月君がそうなのも驚いたが、もっと幼い先程の女の子も同列の立場だという。 確か、十二月(じゅうにげつ)というのは、悪しきモノから天皇を守るための位置づけだ …