東京異界録 第2章 第11録
突然現れた、フリフリの服を着ている女性。歳は二十歳前後、かわいくてスタイルもよく、まるで人形みたいな人だった。 雰囲気を除けば、ね。 「あら、どうしたの。一緒に遊びましょうよ」 「そーはいっても、おねーさん。何し …
突然現れた、フリフリの服を着ている女性。歳は二十歳前後、かわいくてスタイルもよく、まるで人形みたいな人だった。 雰囲気を除けば、ね。 「あら、どうしたの。一緒に遊びましょうよ」 「そーはいっても、おねーさん。何し …
恐怖騒動がひと段落すると、私とユキは自宅に戻り、如月君はそのままカグナさんと話をした模様。 その最中で、私の力を高めるために、この辺りの怨鬼を、彼と一緒に退治して回ることになった。念のために、カーラ君やカヌス君も同行 …
カグナさんの店に集まった異界関係者たち。十二月(じゅうにげつ)の一人だという如月君と、妖怪兄妹とその祖父が、距離をとったまま動かないでいた。 そしてこのとき、私はカーラ君とカヌス君に初めてあったときのことを思い出す。 …
赤土(あかつち)、もとい、須藤君と和解した、と言うべきなのかしら。まあ喧嘩を売られなくなったのは間違いないので、そういうことにしておこう。 気がかりなのは彼が抱えている問題で、命に関わることだから何とかしてあげたい気 …
暗雲に囲まれたような雰囲気の中、どう切り出せばよいのかわかりかねている私。話のスケールが大きくなりすぎて、何て答えればよいのか、検討がつかないのだ。 だって、いきなり死ぬ呪いをかけられてるって言われたら、ね。 「心 …
やってきた先は、駅から徒歩15分ぐらいのところにある焼肉屋。ちょうど私の家からは正反対にあるこの場所は、大食いなら知らない人間はいないと言われるほどの人気店だった。 当然、食べ盛りの弟、雪祥(ゆきひろ)も知っている。 …
男子のバスケチームが決まってから数日。女子のほうもほとんど決まりかけ、ちょっとした練習をすることになった。 といっても、軽くルールを教えてもらったり、自主的に練習する人が集まるぐらいだから、大したことはない。 人数 …
シキに調査を依頼してから30分ほど。宿題も終わり暇を持て余していたので、カグナさんの店に移動することに。 ちょうどやりきった後に翔(しょう)君と合流したため、今は3人で移動中だ。 ご飯も目当てだけどね。カグナさんが …
楓が式を使い調べている頃、加阿羅(カーラ)は人気のない屋上へと来ていた。彼は壁に背を預け、眠っているようにも見えるが、顔には影が落ちている。 『加阿羅、何してるの』 『ん、伽糸粋(カシス)か。別に何もしていないよ』 …
あの練習の後、一部だけ教室に戻り男女別にチーム分けを行い、男子はすんなりと決まって体育館へ戻った。だが、女子は経験者が少ないため、練習してから決めることに。 今は行事の中心人物の四人と一緒だ。 「ってかさ、女子用の …