東京異界録 第1章 第8録
自宅のドアを開けて見えた、リビングに立っている謎の大男。あの黒ずくめはいったい何なのだろうか。 「どうしたんだ」 「だ、誰かが中にいる」 条件反射のように行動した鳴兄は、私を押しのけ扉を開ける。乱暴に扱われた扉は …
自宅のドアを開けて見えた、リビングに立っている謎の大男。あの黒ずくめはいったい何なのだろうか。 「どうしたんだ」 「だ、誰かが中にいる」 条件反射のように行動した鳴兄は、私を押しのけ扉を開ける。乱暴に扱われた扉は …
「モグリン、落ち着くっちよ」 ピクルが跳ねながら間にはいってくれるが、いつの間にきていた同じ姿のモグラが、彼らの頭一個分ぐらい大きい同種を抑えにかかっているほうが説得力があった。暴力をふるった張本人は、完全に頭が沸騰 …
一度家に戻ることになった私と弟のユキは、店で妖怪たちと別れたあと、近くにある自宅へとむかう。 徒歩十分ぐらいにあるその場所は、外観もキレイで、周りにコンビニやスーパーがあるため住みやすい。 エントランスに入ってセキ …
最後の大陸である、夏の大陸。止まっている季節の名を借りてそう呼ぶとして、スノーマンにとってもっとも過酷な場所といえるだろう。 「これは思った以上に寒いっちね。着こんでよかったっちよ」 こちとらTシャツにハーフパンツ …
店に着いた私たちは、CLOSEと書かれた喫茶店の扉を遠慮なく開ける。店は中から漂っている仕込みの香りで歓迎してくれた。 店内には、先に到着していた人たちがおり、来客を知らせる鈴の音で振り返る。 「お帰り、ねーちゃん …
「縮んじまってるじゃないか。ピクル、大丈夫か」 「な、何とかだいじゅ、ぶ、っち」 全然ダメだ。言葉が途切れ途切れになっている。 「バードマン、どうすればいいんだ」 「氷庫の中にある氷を突っ込んで大人しくしてれば …
いったいどこから湧き出てくるのか、狼の数は一向に減る気配がない。一番前の奴らを倒しても、最後列にまた出てくるような感じだ。 「肌の新陳代謝かよ、っとに」 「面白い例えだね」 「そりゃどうも」 あちらは大太刀を、 …
1枚ごとに掲載していますが、画像をクリックしていただくと、ライトボックスが開いてご覧いただくこと画できます^^* マンガTOPへ 第2録へ 全体一覧へ <メルマガ> 最新作速達便 新作品をい …
うららかな陽気に、思わず昼寝をしたくなりそうになる。服も厚着をしなくてすむし、動きやすい気温だ。 一部、のぞかれるが。 「やっぱりちょっと肌寒いっちねぇ」 だから、お前だけだっつーの。 雪の精霊だから仕方がない …
学校を案内させられた後、今日は異常なかったようなので、そのまま帰路へとつく私たち。彼らは真昼間なのにも関わらず、ゴエイだからとかってついてきているけれど。 「ため息ばっかついてっと、幸せ逃げるぞ」 「あのねえ」 …