東京異界録 第2章 第6録
やってきた先は、駅から徒歩15分ぐらいのところにある焼肉屋。ちょうど私の家からは正反対にあるこの場所は、大食いなら知らない人間はいないと言われるほどの人気店だった。 当然、食べ盛りの弟、雪祥(ゆきひろ)も知っている。 …
やってきた先は、駅から徒歩15分ぐらいのところにある焼肉屋。ちょうど私の家からは正反対にあるこの場所は、大食いなら知らない人間はいないと言われるほどの人気店だった。 当然、食べ盛りの弟、雪祥(ゆきひろ)も知っている。 …
マイエラ修道院へと向かうことになった一行。不安が大半を占めているエイトだが、決して顔にだそうとはしなかった。もちろん、周囲への気遣いである。 ルーラで移動すると、さっそく行動を開始する。聖堂騎士団の宿舎へと移動してい …
男子のバスケチームが決まってから数日。女子のほうもほとんど決まりかけ、ちょっとした練習をすることになった。 といっても、軽くルールを教えてもらったり、自主的に練習する人が集まるぐらいだから、大したことはない。 人数 …
賑やかになったパーティーは、道端に華を咲かせながらゆっくりと目的地にむかっている。 「マイエラ修道院は、巡礼やら旅の神父やらが集うちょっとした名所でげす」 「そうなんだ。それならドルマゲスを見かけた人がいるかもしれ …
シキに調査を依頼してから30分ほど。宿題も終わり暇を持て余していたので、カグナさんの店に移動することに。 ちょうどやりきった後に翔(しょう)君と合流したため、今は3人で移動中だ。 ご飯も目当てだけどね。カグナさんが …
海に沈んだオセアーノン。エイトとヤンガスは武器を構えながら海をのぞきこむ。相手は反撃する力が残っていないらしく、痛そうに顔をゆがめながらこちらを見ていた。 「いやあお強いんですねえ。おみそれしました」 いえホントホ …
楓が式を使い調べている頃、加阿羅(カーラ)は人気のない屋上へと来ていた。彼は壁に背を預け、眠っているようにも見えるが、顔には影が落ちている。 『加阿羅、何してるの』 『ん、伽糸粋(カシス)か。別に何もしていないよ』 …
ゼシカが階段を下りると、部屋は重苦しい雰囲気に包まれた。母親のアローザの表情が、何かを押し殺したようになっているのだ。 「ゼシカが出ていってしまった。いや、そもそもアルバート家ではなくなってしまったのでは結婚など」 …
あの練習の後、一部だけ教室に戻り男女別にチーム分けを行い、男子はすんなりと決まって体育館へ戻った。だが、女子は経験者が少ないため、練習してから決めることに。 今は行事の中心人物の四人と一緒だ。 「ってかさ、女子用の …
綺麗に束ねられた花は、地面に落とされ形を台無しにしてしまう。しかし、立っている女性は気にもとめずこちらを見ていた。 エイトが話しかけようとしたとき、気の強そうな見た目をしている相手の顔が変わり、 「とうとう現れたわ …