東京異界録 第2章 第14録
「怪我は問題ないのか」 「大丈夫、カーラ君が治してくれたから」 「わかった。男のほうは俺に任せろ」 うなずいた私と如月君は、再度構える。相手の二人はこちらを怪訝そうにうかがうと、同じく戦闘体制に入った。 動き出 …
「怪我は問題ないのか」 「大丈夫、カーラ君が治してくれたから」 「わかった。男のほうは俺に任せろ」 うなずいた私と如月君は、再度構える。相手の二人はこちらを怪訝そうにうかがうと、同じく戦闘体制に入った。 動き出 …
パヴァン王のもてなしを受けたエイトたちは、久しぶりに豪華な食事とお酒を口にし、英気を養う。 その後、アスカンタにはドルマゲスが立ちよった形跡がないことがわかった一行は、情報を求めて旅立つことに。 「ふう~、食った食 …
肩を抑えながらうずくまるアタシ。耳をふさぎたくなるような鈍い音がしたと思ったら、知らない男が立っていた。 その手には血にぬれた剣が握られており、女のとは違うものだ。 「大丈夫ですか、プリム」 「クウちゃんってば、 …
光がやむと、一行の前には見知らぬ場所が開けていた。 「これ、現実? 私たち、夢を見ているの?」 何だか絵本みたいな感じで、すごい、わ、とゼシカ。 一方、まばたきしかできないエイトとヤンガス。対して、ククールは、 …
女はこちらにゆっくり、ゆっくりと近づいてくる。まるで何かを踏みしめるように。 「あなたが藜御楓(あかざみかえで)さんかしら」 至近距離までやってきた相手は、如月君にそう聞いた。だが、本人は何も言わず、にらみつけてい …
チーズの原料を手にいれたエイトたちは、アスカンタ王の真相を探るべく、夜になるのを宿で待つ。そして、アスカンタが更なる闇に包まれると、気のせいか誰かのすすり泣く声が聞こえてくる。 幻聴だと思いたいリーダーだが、城に近づ …
突然現れた、フリフリの服を着ている女性。歳は二十歳前後、かわいくてスタイルもよく、まるで人形みたいな人だった。 雰囲気を除けば、ね。 「あら、どうしたの。一緒に遊びましょうよ」 「そーはいっても、おねーさん。何し …
太陽が完全に姿を現すと、一行は軽い朝食とった後シスターにお礼を伝え、周辺で情報収集を行うことに。 「なあエイトよ。お前は確か親も兄弟もおらんと言っておったな」 「ええ」 馬車を整備している家臣に声をかけるトロデ王 …
恐怖騒動がひと段落すると、私とユキは自宅に戻り、如月君はそのままカグナさんと話をした模様。 その最中で、私の力を高めるために、この辺りの怨鬼を、彼と一緒に退治して回ることになった。念のために、カーラ君やカヌス君も同行 …
マルチェロの命令で事実上追放を命じられたククールは、怒りや他の感情がまざったような表情をしながら部屋を退出。その後を、トロデ王は、わざとらしいほどに、 「姫と一緒に、馬車で待っとるからな~」 と、手を振りながら追っ …