●隘勇線(あいゆうせん)
襲来に備えて張った有刺鉄線に引っかかってしまった動物がいた。
電流が流される前だったので助けてやると、しっぽを振りながら消えていった。
ある日、感覚のない暗闇の道を歩いていたときのこと。同じ尻尾をもった美女が現れる。
指された方向から光があふれ、瀕死の私は奇跡的に助かったのだ。
●愛用
この剣は我が家に代々伝わる大切な物。やすやすと渡すわけにはいかない。
だが、何故だろう。前にいる青年にはすぐに修理を頼んでしまったのだ。
確かに武器職人らしからぬ美貌だが、それだけではない気がしてならない。
どうしてか剣が彼の傍にいたがったように感じたのだ。どうしてなのだろう。
●△私のものだ。苦労して手に入れたのだ、絶対に手放したくなどない。
誰だお前は。勝手に人ん家に上がりこんで。お前も譲ってくれというのか。
だめだだめだ、何と言われようと渡さん。何が不幸になるだ、嘘に決まっている。
ああ、美しい銅像は人を呼よせるな。死んだ人間の顔すら見える。#tw小説
●愛欲
この壺にはそんな伝説があったのかー。どうりでイヤな感じがするわけだ。
あ~、どうしようもないね。人間の欲を吸いすぎて邪念を持っちゃったし。
んじゃあ、とっとと消えてもらうしかないねぇ。おれの力も食おうとしてるし。
というわけだから倒してみて。大丈夫、ちゃんとフォローするからさ~。
●あいよめ
私の夫も義理の弟もできた男よね。同じ格好をしてもちゃんと見分けられるし。
でも、今回はさすがにおふざけが過ぎたわね。怒られちゃったわ。
え、あんたもなの。そういうところは似てるわよね。そこもいいんだけど。
あ~あ、身分が違うと楽しみも違うんだもの。私たちにはどっちもどっちよね。
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