瞳の先にあるもの 第2章 プロローグ
とある人物、いや、人とは呼べぬ存在は少し先を見据えている。何故か最近おぼろげになるのだが、ある人物が離れているとくっきり見えるようだ。 変わってここは王家の別宮殿と名高く、王族が休息する際に利用されると一般的に言われ …
とある人物、いや、人とは呼べぬ存在は少し先を見据えている。何故か最近おぼろげになるのだが、ある人物が離れているとくっきり見えるようだ。 変わってここは王家の別宮殿と名高く、王族が休息する際に利用されると一般的に言われ …
ふと目を覚ますと、白い頭が四つに猫っぽい顔にサルっぽい顔、その他、いろいろな動物のりんかくが目にはいった。数秒後だろうか、なにやら嬉しそうにしているような奇声が聞こえてくる。 「サクヤ、大丈夫っちか」 「えー、あー …
「モグリン、落ち着くっちよ」 ピクルが跳ねながら間にはいってくれるが、いつの間にきていた同じ姿のモグラが、彼らの頭一個分ぐらい大きい同種を抑えにかかっているほうが説得力があった。暴力をふるった張本人は、完全に頭が沸騰 …
最後の大陸である、夏の大陸。止まっている季節の名を借りてそう呼ぶとして、スノーマンにとってもっとも過酷な場所といえるだろう。 「これは思った以上に寒いっちね。着こんでよかったっちよ」 こちとらTシャツにハーフパンツ …
「縮んじまってるじゃないか。ピクル、大丈夫か」 「な、何とかだいじゅ、ぶ、っち」 全然ダメだ。言葉が途切れ途切れになっている。 「バードマン、どうすればいいんだ」 「氷庫の中にある氷を突っ込んで大人しくしてれば …
うららかな陽気に、思わず昼寝をしたくなりそうになる。服も厚着をしなくてすむし、動きやすい気温だ。 一部、のぞかれるが。 「やっぱりちょっと肌寒いっちねぇ」 だから、お前だけだっつーの。 雪の精霊だから仕方がない …
「少しの間でいいのっ。私がたくさんの食料を集めて巣の中に入れておくから、それまでの間だけ。ね、お願い」 「そうは言ってもっちね~」 小鳥と雪ダルマとの対話が続く。見た目のせいかほんわかしているが、話す内容は随分と随 …
秋で季節が止まっている大陸、とりあえず秋の大陸、と呼んでおく。この世界には、スノーマン以外の生物や大陸に名前がついていないらしい。植物にはあるようだが。 移動手段は瞬間移動。どうなっているのか知らないが、RPGゲーム …
「みんな、聞いてっち。サクヤはみんなをいじめたりし」 べしゃっ、とピクルは滑ってしまい、頭と胴体が離れてしまった。 ぎ、ぎゃーっ。何してんだ、こんな非常時にっ。 「い、痛いっち。サクヤ、助けてっち」 「どどど、 …
寒さ対策のために、色々と準備中の俺。といっても、持ってきてもらった厚手の服を着こむだけだけど。何分スキーなどのウィンタースポーツをやったことはないし、雪国のように寒い地方に行ったこともないから、着ては外にでて調節して、 …