東京異界録 第2章 第7録
暗雲に囲まれたような雰囲気の中、どう切り出せばよいのかわかりかねている私。話のスケールが大きくなりすぎて、何て答えればよいのか、検討がつかないのだ。 だって、いきなり死ぬ呪いをかけられてるって言われたら、ね。 「心 …
暗雲に囲まれたような雰囲気の中、どう切り出せばよいのかわかりかねている私。話のスケールが大きくなりすぎて、何て答えればよいのか、検討がつかないのだ。 だって、いきなり死ぬ呪いをかけられてるって言われたら、ね。 「心 …
やってきた先は、駅から徒歩15分ぐらいのところにある焼肉屋。ちょうど私の家からは正反対にあるこの場所は、大食いなら知らない人間はいないと言われるほどの人気店だった。 当然、食べ盛りの弟、雪祥(ゆきひろ)も知っている。 …
男子のバスケチームが決まってから数日。女子のほうもほとんど決まりかけ、ちょっとした練習をすることになった。 といっても、軽くルールを教えてもらったり、自主的に練習する人が集まるぐらいだから、大したことはない。 人数 …
シキに調査を依頼してから30分ほど。宿題も終わり暇を持て余していたので、カグナさんの店に移動することに。 ちょうどやりきった後に翔(しょう)君と合流したため、今は3人で移動中だ。 ご飯も目当てだけどね。カグナさんが …
楓が式を使い調べている頃、加阿羅(カーラ)は人気のない屋上へと来ていた。彼は壁に背を預け、眠っているようにも見えるが、顔には影が落ちている。 『加阿羅、何してるの』 『ん、伽糸粋(カシス)か。別に何もしていないよ』 …
あの練習の後、一部だけ教室に戻り男女別にチーム分けを行い、男子はすんなりと決まって体育館へ戻った。だが、女子は経験者が少ないため、練習してから決めることに。 今は行事の中心人物の四人と一緒だ。 「ってかさ、女子用の …
家に帰って翌日の準備をして就寝した私たちは、日が昇ると普通の学生に戻るようになっている。 朝のドタバタを過ごしたあと学校に着くと、三時間目までは普通の授業を受け、それからHRに。 本来なら次は国語なのだが、学校行事 …
いきなり現れた妖怪兄弟の次男坊。顔が至近距離にあることを理解するのに、数秒はかかっただろうか。 「うわ、ちかちか、近いっ」 「わわ、暴れんじゃねえよっ」 足が落ち着いても、心臓の音が全身を駆けめぐっている。ああ、 …
喧嘩を売られた奴とは違う人間たちとのドンパチになり、いつの間にか物の怪と戦うことになるとはな。いったいどんな流れでこうなるんだか。 まあ事前に持っていた装備で、アタシもユキも武装はしているが、正直、不安が多く占めてい …
赤土と勝負しにやってきたハズが、なぜか竜間とその取り巻きと喧嘩するハメになったアタシたち。前者に関しては事前に取り付けられていたからともかく、後者は完全な邪魔者で、アタシたちのことが鼻につくらしい。 奴はいつも隙を狙 …