●オウンゴール
お、おいおい、何やってんだって。向かうのはあっちのはずだろ。冗談じゃ。
これがまだ試合とかなら、いいさ。いや、よくないけど。ここは戦場だぞ。
悪夢じゃないか。味方が本隊を叩くために戻ってくるなんて。どういうことだ。
そうか、あの男だな。騎士の名に恥じる行為だ。誰か伝令、急いでくれ。
●オウンドメディア
今の時代は使わなければ取り残されるからな。だが何を発信すればいいのやら。
色々と見てみると参考になるな。企業ではこのようにして、個人では、か。
なるほど、これからは情報に価値を置くように発信するということだな。
確かに商品の宣伝などしてもうっとうしいだけ。なら役に立つものでいこう。
●嗚咽(おえつ)
な、何故なんだ。どうしてお前たちがこんな目に遭わなければならない。う。
私はもう駄目だな。ならせめてこの命をあの子に。まだ、息はあるのだから。
そうか、君も。すまない、守ってやれなくて。その上、こんな目に遭わせて。
ああそうだね。愛する我らが子だけでも助けよう。大地よ、手に祝福を。
●おえる(終える、了える)
ようやく終わりが見えてきたな。ほらご覧、あの山を越えれば自由になれる。
父さんは母さんとばあちゃん、そしてオレと妹にそういってくれた。でも。
よくわからなかったんだ。家を捨ててまで、どうして逃げる必要があったのか。
そして数年後に知る事になった。血筋を守るために帝国から逃げた、と。
●おえる(終える、了える)
よし、打ち止めのようだな。まったく、性懲りもなしに。しかしどうも妙だな。
陽動のためかと思ったらそうでもないし、かといって統率は取れている。
捕虜にしようにも全員が自害するなんて予想外だ。調べようがない。うーん。
ありのままを報告するしかないか。全軍撤退準備を。これ以上は無意味だ。