●合銀
言葉巧みに相手をだまし合銀(あいぎん)をしぼりとっていた男が捕まった。
山賊だったのだか、手数料ではなく、文字のごとく銀を奪ったのである。
男は大量の銀を売り飛ばし莫大な金を手にいれたが足がついたのだ。
免罪の代わりに能力を買われた男は、今は国のスパイとして活躍しているという。
●愛吟
詩人としては駆けだしなので、私は愛吟(あいぎん)をして力をつけている。
やはり偉人の作品は深い意味が込められているので、一作品ごとに勉強になるのだ。
今日も書きながら意味を考えていると本が突然暴れしたではないか。
気がつけば竹やぶの中で転んでおり、まるで物語に迷いこんだ感じだ。
●間銀
間銀(あいぎん)を払って城下町に入ったものの、どうも妙な雰囲気だ。
これだけ大きな町なのにも関わらず人の気配がない。というより歩いていない。
宿をとってふた手に分かれ調査を開始。やっぱり面倒なことになっていた。
国王の子供が海賊共に人質にとられ、国が乗っ取りに遭っていたのだ。
●あいぐらす
乾燥した荒地に見られる、あいぐらす。名前の由来はわからないが、風情がある。
色が肌色あるいは白色に近いので季節によっては物悲しさを感じるかもしれない。
ただ、荒れた大地に伸びるあいぐらすからは力強さも伺える。
どのようにとるかはその人次第だが、広がる命の尊さにかなうものはない。
●あいこ
これで相子(あいこ)とばかりに剣を突き刺す男。服の色が変色していた。
もう半日近くも独りで大軍と戦いぬいている彼の目は、憎しみしかないよう。
のちに軍は敗走し、それ以上の侵攻はしなかったという。のちにこう謳われる。
命がほしければ、青き炎に包まれた戦場から逃げだすことだ、と。
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