Twitter小説 その8

●愛飲

愛飲しているこの赤い液体はオレにとって集中力を保つのにもってこいだ。
しかも肌や髪にもいいので美形には欠かせない食材のひとつとなっている。
「効能はいいんだろーけど。いくら何でもそれ人間が飲めるもんじゃないでしょ」
トカゲから抽出される健康ドリンクは、人間にはウケが悪いようだ。

●あいうち

いつになったらこの均衡がくずれるのだろうか。ずっと同じ状況である。
「どうすんだよ。このままじゃ終わらないよ」
「わーってら、うるさいな」
自分の半身との相打ちは、威力もスピードも同等。技も同様だ。
己の限界を突破する方法を見つけるには至難の技。これが試験なんてひどいもんである。

●藹雲

藹 雲(あいうん)にこめられた想いを知る者はほとんどいない。
何せ雲は風にのって気まぐれに動いていると思われているが、実は違う。
見る者すべてが同じ感覚なわけがないのは二百以上も承知なはず。つまり。
雲が風を使って誰かに想いを告げようとしているのだ。誰かはもちろん、内緒だ。

●あいえ

藍色の濃淡だけで描かれる藍絵(あいえ)は、今ではお皿に描かれることが多い。
前は浮世絵が流行っていたし、個人的に好みの色でもあるのでよく買っていた。
時代による流行り廃りはあるので仕方がないが、少々物悲しい。
隣にいる有名な浮世絵師は、今も外を見ながら藍色の絵を書き続けている。

●あいえつ

哀咽(あいえつ)が響き渡る。風にのって木々に届き、森全体へと広がった。
鳥たちが心配をして本人に会いにくるが、部屋からでてくる気配はない。
仕方がないので窓から入り様子をうかがうと、ピクリとも動かない主人がいた。
驚いて近づくと、色とりどりの花に囲まれた娘と一緒にねむっていた。

 

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