Twitter小説 その36

●哀慕
その子をどこに連れて行くの。私たちの宝を奪わないでちょうだい。
国の跡継ぎに、ですって。話が違うじゃないの、知ったことじゃないわよ。
戦を終わらせるために、表向きは政略結婚をして裏から逃がしてくれたのに。
対価が今の生活なのよ。誰であろうと邪魔はさせない、我が剣技を食らいなさい。

●愛慕
師匠は世界でただ一人の魔法剣士。文字どおり、魔法も剣も使いこなせるんだ。
お尋ね者でもあるけど。自分を戦争に使おうとした国王を切りつけたんだって。
今は結界の中で動物たちに囲まれて静かに暮らしてるよ。え、僕のこと。
森の中に捨てられてたんだってさ。寂しくないよ、師匠がいるからっ。

●相棒
私とこの子は小さいときから一緒なの。わがままだけど、慕ってくれて。
三歳ぐらいのとき怪我してたのを拾ったんだって。お母さんが言ってたな。
キツネっぽいけどエメラルドだし、火や吹雪や稲妻を吐きだすのよ。
何なのかはわからない。でも、私を助けてくれるし悪い子じゃないんだよ。

●あいま
谷と谷の間から吹き荒れる風。様子がおかしいのは間違いないようだな。
風が教えてくれたんだ、この国とあちらの国の中間に危険なものがある、と。
私が様子を見てこよう。皆はここで待機をしててほしいんだが。
ああ、そうだな。古代文字もある可能性が高いなら、一緒にあなたも来てほしい。

●あいまい
今宵の踊りはより冴え渡っているな。何か気にしていることでもあるのか。
同じように舞っている周囲とは輝きがまるで違う。同じ衣装なのにな。
ああ、そうか。あの男のことを気にしているんだな。しょうがない奴め。
心配しなくてもしくじったりしないって。相手が誰であろうとも、な。

 

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