Twitter小説 その235

●五十歳
人間ってのはホントに不思議だな。たった五十年でああも変わるなんてよ。
今に始まったことじゃねえけど。あまりに早いからよくわかんねえんだよな。
逆にオレたちは変わらなすぎてわかんねえしな。ゆったりと流れてる感じで。
寿命が早いからこそ、きっと輝いて見えるのかもしれねえな。人間って。

●いそじ(五十路、五十歳、五十)
あたしたちにとってその年月は大したことじゃないわ。ほんのちょっとたったぐらい。
人間に換算するとどれぐらいなのかしらね。彼もよくわからないそうなのよ。
太陽や月の光は感じるけど、それがくるくるよく回ってるような感覚ね。
うまくいえないけど。この島国にいるときは風情を感じるわ。

●いそちどり(磯千鳥)
あの鳥をごらん。小さいけれど、がんばってエサを探しているだろう。かわいいね。
いいかい、どんな命もああいう風にがんばって生きているんだ。しかもね。
鳥はくちばしを使ってエサを取るけど、私たちはお金を払って食料を得る。
人間だけがしている行為なんだけど、それが人間たる所以なんだよ。

●いそなみ
あの波うちには気をつけたほうがいいよ。じゃないと、さらわれてしまうからね。
子供の頃に聞いたおとぎ話。波に乗って異世界にいけるって話だったけど。
そんなことあるわけないじゃない。きっと波にもまれて幻覚でも見たのよ。
「随分と恥ずかしい格好をしているけど。君も向こうから来たのかな」

●いそひよどり(磯鵯)
この諸島ではよく見られる鳥でね。あれはオスだね。メスは体の色が違うんだよ。
しかし、随分と慌てているようだが。どうしたのかな。おや、こっちに来たよ。
ああ、この子は以前私が助けた鳥なんだが。どうしたんだい、ん、空だって。
何だろう、あの黒い空間は。そうか、空に驚いて逃げたんだね。

 

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