Twitter小説 その234

●遺草
この歌には血が含まれているね。ほら、においがするだろう、インク切れだねきっと。
体を壊してでも、命を削ってでもこの歌を遺したかったんだろう。無念だったろう。
作者にとって、物語を完成させずに逝ってしまうのは心残りだろうに。
少なくとも、永久に作り続けることはできるだろうが、ね。

●遺贈
財産を分ける、っていわれてもね。私、そのおじいさんのこと知らないし。
だからかな、最近つけられてるような気がしてならないのよ。うっとうしいわ。
とっとと正体を現しなさいよ、とっくにばれてんのよ。あーあ、マジですか。
はあ、本当は見せちゃいけないんだけど。とっておきの技、くらいな。

●位相
色々と意味があるが、この場合は文脈から見て言語学だろう。紛らわしいな。
わざとこういう風に書いているのだろうが。性格悪いな、この問題作った奴は。
噂では全ての学問を習得した天才って言われてるから、よほど変人なんだろう。
それにしても何もないこの部屋で、どうやって生活していたんだ。

●いそうろう(居候)
世話になってるわけだし、このぐらいは直すよ。クギと金づちどこにある。
日曜大工は子供の頃からやってたからさ。けっこう得意なんだよ、こういうの。
よし、修理完了。他に直すところはある。わかった、じゃあそこも直しとく。
手を洗ったら食事にしようよ。今日はホワイトシチューがいいな。

●磯巾着
ああ、海にいるアレのことか。漢字だとわかんなかった。面白いわね。
え、別に水槽の中にもいるって。いいじゃないの、海の中のほうが夢があるでしょっ。
っとにもう、細かいんだから。さすがは学者さんの卵、あんたもそっちに行くの。
飼育のほうに行くんだ。うん、あんたには向いてるんじゃない。

 

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