Twitter小説 その132

●油井戸
おい聞いたか。あの井戸のことだよ。やっぱりイワク付きだったんだな。
石油がでてくるのは生贄を捧げて出させるようにしたとかっていう噂。
あれが本当だってぇんなら事故が起き続けるのもうなずけるってもんだ。
お祓いも効かないそうじゃないか。こりゃ本気で逃げたほうがよさそうだ。
●あぶらげ
あの店のきつねうどんやそばを食べると、夢に狐様がでてくるんだ。
狐様はいたずら好きで有名だけど、好意的な人間には手助けするんだって。
この前もね、山菜をとりに行った帰りに迷っちゃったんだけど。
親子の狐様が木々からでてきて村まで帰してくれたんだよ。
だからぼく、油揚げが大好きっ。

●あぶらぜみ
夏の風物詩と表現しても差し支えない生き物といえば、そう、あれだね。
聞くだけで暑苦しくなるが、彼らも子孫を残そうと必死なのだよ。
人間に比べるとあまりにも寿命が短いだろう。だから懸命なのなもしれないね。
引き換え、ここにいる連中は何なのだろうね。魂が抜けきってしまっているよ。

●あぶらな(油菜)
あの一帯はすべて菜の花だ。少し種類が違うが、細かいことはいいだろう。
天ぷらにしてもうまいし、油もとれることで有名だな。人間との関わりも深い。
古来からともに過ごしてきた。この土地の草木とともに、な。だから許せん。
手前勝手に何をほざいているのか理解できんよ。困った人間共だな。

●あぶらはや(油鮠)
いや、弓矢のことじゃなくて魚のことだって。そら、そこにいるだろ、あれ。
川の流れがゆっくりしているところによくいる奴だよ。けっこう小さいよな。
個人的には揚げて食うのが好きだぜ。ってこら、そのまま揚げようとすんな。
こうやんの。ったく、度胸があるんだかないんだかわからん女だな。

 

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